後生掛温泉の伝説と由来は?豊富な入浴方法と湯治ができる名湯

温泉

後生掛温泉は、秋田県の八幡平に位置する温泉地で、自然の恵みを感じながら心身ともにリフレッシュできる場所です。

この温泉には、古くから語り継がれる「後生掛温泉の伝説」があり、その由来は深い歴史に根ざしています。

温泉の湧き出る場所や、湯治の文化にもその伝説が色濃く影響を与えています。

後生掛温泉では、独特な入浴方法や、心と体を癒す湯治施設が豊富に揃っており、訪れる人を魅了します。

泉質の特徴や美味しい食事、アクセス方法も含めて、後生掛温泉の魅力をご紹介します。

後生掛温泉の伝説と由来は?

後生掛温泉の名前は、「オナメ・モトメ」という悲恋伝説に由来します。

約300年前、重病を患った牛飼いの九兵衛を、恐山への巡礼途中の娘(オナメ)が看病し、全快させました。

二人は結ばれ幸せに暮らしますが、九兵衛には三陸久慈に妻子がいました。

本妻(モトメ)が夫を迎えに来た際、オナメは身を引くため谷に身を投げ、心を打たれたモトメも後生を掛けて(来世での幸せを願い)身を投げました。

この物語が谷の噴湯に「モトメ」と「オナメ」と名付けられる由来となり、この地は「後生掛」と呼ばれるようになったのです。

この温泉地は、悲しい伝説だけでなく「馬で来て足駄で帰る」という効能の高さでも知られ、湯治の名所として長い歴史を誇っています。

この温泉で心身を癒しつつ、古くからの伝説に思いを馳せるのもまた、後生掛温泉を訪れる醍醐味です。

後生掛温泉の豊富な入浴方法は?

後生掛温泉では、「箱蒸し風呂」「泥風呂」「火山風呂」「蒸気サウナ」など、個性的で魅力的な入浴方法が楽しめます。

これらの多彩な風呂は、後生掛温泉の特徴的な温泉文化を体感できるだけでなく、心身の癒しを与えてくれます。

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

箱蒸し風呂

箱蒸し風呂は、後生掛温泉ならではのユニークな入浴体験です。

木製の箱に体を入れ、首だけを外に出す形で蒸気浴を楽しみます。

温泉の蒸気が全身を包み込み、数分でじんわりと汗をかき始める感覚が心地よいと評判です。

蒸気の温度は箱内で調整でき、硫黄の香りに癒されながら芯から温まることができます。

「修行僧のような気分」といったユニークな感想も多く、ここでしか味わえない特別な体験です。

泥風呂

泥風呂では、湯船に沈殿した温泉成分たっぷりの泥を肌に直接塗ることで、全身を温めながら美肌効果を楽しめます。

後生掛温泉の泥はミネラルが豊富で、肌が滑らかになると評判です。

泥を塗ってから半身浴をすることで、全身温湿布のような効果が得られます。

ただし、敏感肌の方は刺激になる可能性があるので少量から試すのが安心です。

この体験は、後生掛温泉の多様な入浴方法の中でも特に人気です。

火山風呂

火山風呂は、火山地帯ならではの気泡浴を楽しめるユニークな風呂です。

湯船の中で絶えず噴き出す気泡が肌を心地よく刺激し、新陳代謝を促進します。

温度は少しぬるめで、長時間の入浴が可能。

まるでマッサージを受けているような感覚で、リラックス効果や美肌効果も期待できます。

この特徴的な風呂は、後生掛温泉の魅力を象徴する施設の一つです。

蒸気サウナ

後生掛温泉の蒸気サウナは、地下から湧き上がる天然の温泉蒸気を利用しています。

人工的なサウナとは異なり、自然そのものの恵みを感じられるのが特徴です。

硫黄成分を含む蒸気が全身を包み込み、発汗を促進しながら血流を改善します。

温度は天然蒸気のため変動がありますが、それがまた自然と調和した温泉地ならではの魅力を感じさせます。

風邪予防にも効果的と言われ、健康目的で訪れる方にも人気です。

後生掛温泉のこれらの入浴方法は、どれも一度体験すれば忘れられないものばかりです。

ぜひ訪れて、ここだけの特別な入浴体験を味わってみてください!

後生掛温泉の湯治について

後生掛温泉の湯治施設は、伝統的な湯治文化と自然の恵みを活かし、心身を癒す理想的な環境を提供しています。

自炊をしながらゆっくり滞在できる湯治棟や地熱を活用したオンドル宿舎など、他では味わえない特別な体験が魅力です。

湯治棟では、自炊を基本としながら長期滞在も可能、特にオンドル宿舎は、天然の地熱と蒸気を利用して床を温める仕組みで、寒い冬でも快適に滞在できます。

また、「箱蒸し風呂」や「泥風呂」など、後生掛温泉ならではの多様な湯治体験が楽しめるのも大きな魅力です。

湯治では入浴に加え、体調に合わせた食事作りや軽い運動を取り入れながら、自然のリズムに沿った生活が推奨されています。

長期療養や心身のリフレッシュを目的とするだけでなく、登山やスキーの拠点として利用することも可能です。

ゆったりとした時間を過ごし、温泉の力で新たな活力を得てみてはいかがでしょうか。

後生掛温泉の泉質は?

後生掛温泉の泉質は「単純硫黄泉」で、硫黄成分豊富な湯が持つ高い効能が特徴です。

灰白色や乳白色のにごり湯に浸かると、硫黄の香りが心地よく漂い、温泉ならではの癒しを全身で感じられます。

この泉質は、pH3.0〜3.2の弱酸性で、源泉温度は約87〜90℃と高温です。

硫黄泉特有の成分が肌を滑らかにし、美肌効果が期待できるほか、神経痛、リウマチ、冷え性、婦人病、胃腸病など、幅広い症状に効果があると言われています。

また、古くから「馬で来て、足駄で帰る」と称されるほど、湯治場としての評判が高い理由もこの泉質にあります。

後生掛温泉の泉質は、心身を癒し健康をサポートする力にあふれています。

硫黄泉特有のにごり湯を体験し、自然と調和した贅沢なひとときを過ごしてみませんか?

後生掛温泉での食事は?

後生掛温泉では、宿泊でも日帰りでも、地元の食材を活かした美味しい食事が楽しめます。

自然の恵みと秋田の伝統を感じられるメニューが魅力です。

宿泊プランでは、きりたんぽ鍋や比内地鶏のスープ、旬の山菜など、郷土料理が豊富に用意されています。

特産品の「いぶりがっこ」や「ばっけ味噌」を添えた料理は、ここでしか味わえない絶品です。

さらに、リニューアルされた半個室の食事処では、秋田杉を使った「曲げわっぱ」に盛り付けられた料理を、落ち着いた空間で堪能できます。

日帰りでは、「ごしょカフェ」で提供される薬膳カレーや八幡平ポークドッグなどが人気です。

デザートや地ビールも楽しめるほか、併設ショップで黒たまごなどのお土産も購入可能です。

温泉と食事を一緒に満喫する贅沢な時間をぜひお楽しみください。

後生掛温泉へのアクセス

後生掛温泉へのアクセス方法は季節によって異なります。

快適な旅を楽しむために、移動手段を事前に確認しましょう。

【夏季(4月下旬~11月上旬)のアクセス】
  • 車の場合
    • 鹿角市方面:鹿角八幡平ICから国道341号線経由で約40分
    • 盛岡市方面:松尾八幡平ICから八幡平アスピーテライン経由で約60分
  • バスの場合
    • 田沢湖駅から鹿角花輪行き路線バス利用→アスピーテライン入口下車後、旅館送迎バスで10分
    • 盛岡駅から八幡平山頂行きバス利用→八幡平山頂下車後、旅館送迎バスで20分
【冬季(11月上旬~4月下旬)のアクセス】
  • 車の場合
    • 国道341号線を鹿角方面から利用(鹿角八幡平ICより約40分)。※岩手県側からは通行不可
  • バスの場合
    • JR花輪線 鹿角花輪駅より送迎バス(1日1便・要予約)利用

後生掛温泉は自然に囲まれた場所にあり、季節ごとの美しい景色を楽しみながら向かうのも魅力のひとつです。

冬季は通行制限があるため、最新の交通情報を確認するのがおすすめです。

まとめ

後生掛温泉は、その名に刻まれた伝説や由来から始まり、多彩な魅力が詰まった温泉地です。

箱蒸し風呂や泥風呂、火山風呂、蒸気サウナなど、多様な入浴方法は訪れる人々に驚きと癒しを提供します。

硫黄泉特有の泉質は、心身のリフレッシュだけでなく、湯治文化の醍醐味を体験するのにも最適です。

さらに、湯治専用の施設では、自分のペースで過ごす贅沢な時間が用意されています。

日々の疲れを癒し、伝説と歴史の息づく後生掛温泉はあなたの旅を特別なものにしてくれるはずです。

ぜひ、一度足を運んでみてください。

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